2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ドイツ歌曲をもとに書いた詩の一部

風の音に耳を澄ませば、愛のささやきが聞こえてくる。素肌に上質なシルクのローブをまとったかのように、なめらかで心地よい春の風は、街のいたるところで恋人たちを祝福し、彼らの口づけを爽やかにする。ああ、風よ、風よ。あの娘のうるわしい黒髪をゆらす…

春ごろに書いた詩の一部

【ある春の夜に】 夜の暗闇がごうごうと唸っている。 あまりにも多くを語りかける饒舌な春の月は、おだやかな水面に、その姿を投げ入れる… 夜に沈んだ池と 遥か雲海のかなたから覗くおぼろ月 近くて遠い二人の会話は、夜が明けるまで続くのだろうか 大地の輝…